今後の取り組み
ロードキルの現状
自動車と動物が接触する事故(ロードキル)の件数は、国土交通省が管理する直轄国道上で約7万件、高速道路上で約5万件(いずれも2022年度)発生しています。
[ロードキル発生状況(全国)(令和4年度)]

今後の取り組み
ロードキルから動物たちを救うべく、ドライバーから動物へのアプローチ進めるための取り組みとして、データ駆動型のロードキル対策を進めます。

ロードキルの多発区間や多発時期など事故発生状況の傾向を分析し、効果的にドライバーへ注意喚起を行うデータ駆動型のロードキル対策を、PDCAサイクルを回しながら進めます。
[データ駆動型のロードキル対策のPDCAサイクル]

ネイチャーポジティブの実現に向けて、データを活用した官民連携による対策を進めます。
また、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー等の政策と連携し、相乗効果を図ります。
[当面の進め方]

展開する施策
主に4つの施策に取り組み、国直轄道路におけるロードキル発生件数を減少させます。
[ロードキル防止の具体的な施策]
1.科学的知見に基づく対策
ロードキル発生データ等を継続的に収集・分析し、事故の発生頻度の高い箇所への効果的な対策を計画・実施します。
また、新技術を活用した取組の推進に向けて、関連する技術の開発・実証・導入の促進を進めます。
[ロードキルデータベースの取り組み]


2.ドライバーへの注意喚起
ロードキル多発区間を走行するドライバーに対し、危険箇所を事前に知らせ、安全運転を促すための情報提供を強化します。

動物の事故特性を踏まえて路面表示にてドライバーに注意喚起を行うイメージ

道路情報板を活用し、ドライバーに注意喚起を行うイメージ

カーナビゲーションやナビアプリ等を活用し、ドライバーに注意喚起を行うイメージ
3.道路ライフサイクルでの配慮
道路の計画・設計段階から生態系の分断を最小化するルートや構造を選定します。
また、建設段階においても、地域の生態系に配慮し、供用後も継続的なモニタリングと対策効果の評価・改善を行います。

動物の移動経路として、ボックスカルバートや樹木を用いた移動用足場を設置した事例

動物が利用する避難場所や動物の移動経路として、積雪しにくい専用の橋を設置した事例
4.多様な主体との連携
道路協力団体制度を活用した、地域住民参加型のモニタリング調査や普及啓発活動の支援を進めます。
また、道路管理者に加えて、環境省、研究機関、NPO、地域住民、民間企業などの、多様な主体との連携を強化し、官民連携をはじめ、地域一体となったロードキル対策を推進します。

企業活動の一環としての取組イメージ

地域の人々との取組イメージ

学校の生徒による課外活動の一環としての取組イメージ
モデル地区の取り組み
データ駆動型のロードキル対策を、PDCAサイクルを回しながら進めます。
沖縄県の取り組み
ヤンバルクイナとケナガネズミのロードキル件数が多い区間を対象に対策を検討・実施し、官民連携した対策によるロードキルの削減を目指します。
データ分析
ロードキルデータの分析から、ヤンバルクイナとケナガネズミのロードキル多発箇所はほぼ同一区間にて発生しているほか、多発時期(ヤンバルクイナは5月、ケナガネズミは10月)および多発時間帯(早朝および夕方)を確認しました。
[国道58号でのロードキル発生件数(2019~2024年の集計)]


対策内容の検討
ロードキル多発箇所では、①路面表示、②カーナビゲーションを用いた注意喚起、ロードキル多発時期には、③コンビニエンスストアへの啓発ポスターの掲示、の3つの取り組みを実施します。

夜間の視認性を高めた高輝度の路面表示

カーナビゲーションでの注意喚起

起沿道のコンビニエンスストアでの啓発ポスター掲示
北海道の取り組み
エゾシカのロードキル件数が多い区間を対象に対策内容を検討し、ロードキルの削減を目指します。
データ分析
ロードキルデータの分析から、多発区間や多発時期(10月、早朝および夕方)を確認しました。
[国道36号でのロードキル発生件数(2019~2024年の集計)]


対策内容の検討
ロードキル多発箇所で、①路面表示・注意看板の設置、②エゾシカ衝突事故マップの配布、③道路情報板を活用した注意喚起、の3つの取り組みを実施します。

路面表示・注意看板

エゾシカ衝突事故マップ

道路情報板

